発達障がいのある子どもに向き合う姿勢

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できない子どもは一人もいない

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皆さんは「ひらがなができる」というと、どんな様子を想像されますか?ひらがな50音をスラスラ読めてスラスラ書ける。そんな様子を思い浮かべる方がほとんどだと思います。そして、発達障がいのある我が子を見て「うちの子にはできない」。そう思われているのではないでしょうか?

 

しかし、私たちコンパスが子どもたちと向き合うとき、できない子どもなんて一人もいません。コンパスにはまったく発語のできない子どもが来ます。

そんなとき私たちコンパスは、その子の目の前に薄いティッシュペーパーを差し出します。「ふーってしてごらん」というと、「ふーっ」としてくれます。冬にはコップをもってきて、「はーってしてごらん」というと、「はーっ」としてくれます。いかがでしょうか?

この子はもう、「ふ」と「は」が言えるようになりました。

 

“できる”の基準をミニマムに、最小限にする

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「できる」の基準が違うのです。今月は2文字でも、一ヶ月後、半年後には全部できるようになる。そのための1文字が「できる」ことを評価し、達成感をもたせることが大切であると私たちは思っています。

コンパスでは、ひらがなの練習は「あ」ではなく「し」から始めます。「あ」は書けなくても、「し」なら書ける子どもはたくさんいるのです。うちの子はできない。そう思ってしまったら、そこから先に進めません。

 

発達障がいのある子どもに向き合うとき、できないのではなく、どうやったらできるのか、なにができるのかを探していくことが大切です。

最初からうまくいかなくて良いのです。コンパスでは繰り返し、繰り返し、学習していきます。小さなことからはじめて、少しずつ、少しずつできることを増やしていきます。

 

子どものやる気を引き出す声かけ

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ひらがなを読めて当たり前。静かに座っていられて当たり前。発達障がいのあるないに関わらず、何でもできて当たり前とは思うのは止めましょう。「この子は何もできない」。そう言われて嬉しい子どもはいないでしょう。

 

小さい子どもにも、自尊心はあります。どういう声かけをしたら、どういう気持ちになるのか。行動を引き起こすのは気持ちです。気持ちを動かせば、子どもたちは驚くべき成長を見せてくれます。

 

私たちは必ず、その子のできることを探します。できた場合には、たくさん、たくさん褒めてあげます。それが、私たちコンパスが発達障がいのある子どもに向き合う姿勢です。